track16■幻のホーミー

Hugeがホーミー(モンゴルの伝統的発声法である倍音唱法)の達人だったことはあまり知られていません。

テレビの特集番組でその摩訶不思議な声色を耳にしたHuge。声帯を損傷するのではと危惧するほどの猛特訓の末、ついにモノにします。『ひょっとしてオレって、ホーミーイスト?』
私の耳に聞こえたそれは二つの声を同時に出す、まさにホーミーでした。

時は経ち、Huge上京後の出来事。その日は楽曲の納品日。クライアントと池袋で待ち合わせしていました。外国ミュージシャンたちのストリートパフォーマンスに遭遇。「さて、次はモンゴルホーミー」というところで定刻となってしまいます。後ろ髪を引かれる思いでその場をあとに。結局、Hugeは生ホーミーを耳にすることはできず、Hugeホーミーの真贋を確かめるチャンスを逸したのです。既に中学時代、その容貌に、「君は典型的なモンゴリアンだね」と地理教師からお墨付きをいただいていました。当時、本人は満更でもない様子でした。

因みに、容貌と言えば、「浅野忠信、東山紀之、高橋由伸、クォン・サンウを足して4ではなく5で割り、隠し味に今を時めくモンゴル出身力士大関白鵬が入っている」とは私の血族複数人の満場一致によるHugeの素顔のモンタージュ。

生Hugeをご存知の方々、私ども血族の欲目に対し、何卒寛大なるお目こぼしを。

2006年04月29日